今日は3人でお勉強会です。




でも早速、瞑くんは勉強に飽きたのか、携帯いじってたり持ってきた雑誌を読み始めちゃうし…。

――僕も僕で…

うー…解らないよぉ…
解らない問題があって隣で雑誌読んでる瞑くんに聞いたら、すごく丁寧に教えてくれたんだ。
それでね問題が解けたらすっごく嬉しくって喜んでいたら、瞑くんも僕の頭を撫でて褒めてくれて。

普段僕にいじわるばかりするのに、時々…優しくて、そーいう瞑くんが僕は大好きだよって言ったら瞑くんはぎょっとした顔をして、それで片手で顔を抑えて僕から顔を逸らしたの。

どうしたの?って聞いたら、「お前、反則…」だって。




何が反則なのかな…?





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反則だろお前は!


はっきり言ってやるよ。
俺はお前の笑顔に弱いんだ!

コイツはいきなり、しかも悪気もなく俺に向かって笑う。
しかも好きだとも言いやがった。

それは恋愛としての好きじゃないって事は知ってる。

けど、違ってても好きと言われて俺様が表情変えずにコイツを見るだなんて、不可能に近い。断言してやる。

何年、お前を好きだと思ってんだバカ!

あぁー!
今すぐ泰を抱き締めてたいのに、目の前に恵がいるからできねぇ…!!
帰れなんか言えないし…

俺の葛藤をよそに泰は、どうしたの〜?と言いながら上目使いに俺を見るし。



お願いだから、これ以上俺様の純情な理性を煽らないでくれ…!



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二人のやりとりを見てて。
ため息をつきたくなった。


昔から俺達の定位置は決まっている。
俺の向こう側に瞑と泰。

しかも瞑ときたら、勉強に飽きて他の事をやりつつ、横目で泰を見ている。
気配でわかる。

俺に何も言わないが、俺が気づいたあたり、初等部終わりの頃から瞑は泰の事が好きらしい。



暫くすると泰は問題が解らないと瞑に聞き出した。
瞑は泰に解るようにバカ丁寧に教え始め。
それで問題が解けたらしい泰は瞑にお礼を言う。


そして、瞑に爆弾投下。


……さっきからずっと二人を見てきたが。
そろそろ俺は自分の部屋に帰った方が、瞑の為なのだろうか。

いや、でも普段見ることが出来なさそう事が起こりそうなので、このまま居座り続けることにする。


瞑が何かに足掻いてる姿を見るのが楽しいからな。